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大学医学部6年生の2月に医師国家試験が実施されます。それまでの約6年間の勉強の集大成として合格をしなければ立派な医師としての華やかなキャリアスタートができません。しかし、例えそこで試験に合格ができたとしても、初期研修先が決まっていなければせっかくの医師国家試験合格もその先のキャリアが積み上がらないことになってしまいます。
また、特にその初期研修先がどの病院になるのか、自分自身の希望する病院で研修を受けることができるのかというのはその先のキャリアに大きな影響を与えます。
そのため、医学部5年生の段階、遅くても医学部6年生の春の段階から、マッチング対策が必要です。このマッチングとは、医学生が全国の臨床研修病院に希望順位を提出し、病院側と医学生側の要望が合うように初期研修先が決定される制度です。医師国家試験に合格をしてめでたく医師となれたというのは、その後の人生のスタート地点にすぎず、さっそく「どの臨床研修病院で初期研修ができるのか」というところから、臨床経験やそこからどの方向性で専門医に向かっていくのかというキャリアが大きく変わってきます。それほどにマッチングは非常に重要な人生の分かれ目になります。できる限り早い段階からこのマッチング対策を始めていきましょう。
特に、長年にわたって”理系”としての勉強を積み上げてきた医学生にとって、小論文や自己分析・面接対策という、いわば"文系"分野とも言える内容での対策は、想像以上に何をすれば良いのかが見えなくなるものです。第1志望の病院に合格し、自分自身が希望する専門医になれるように、これからしっかりとマッチング対策を進めていきましょう。
まず、マッチングは、臨床研修病院と医学生がそれぞれに希望順位を出し、それぞれの希望と希望が合うように計算され、最終的に医学生に適切な臨床研修病院が決まるというシステムです。この「合うように計算され」というのは何か病院の人事担当者が個別に履歴書を眺めて合否を決めてしまうといったようなことではなく、完全にアルゴリズムによって計算された上での正確な計算結果として適合するようになっています。そのため、何か「この病院を第1志望にしてあの病院を第2志望にするというのは、第2志望をセーフティネットにしようと考えていることに対して不利なのかな」といったような複雑な戦略を考える必要はありません。単純に自分自身の将来設計において、本当に希望している臨床研修病院を希望順に選んでいくということでまったく問題ありません。例えば、人気病院、不人気病院がある場合に、自分自身の希望順位の戦略ミスによって不人気病院も一気に満席になってしまうのではないかといったような心配をする必要はありません。これは1つの運命として、アルゴリズムに託す、そのために自分自身の本当の希望を順に書いて提出するようにしましょう。
ただ、あくまでもマッチングである以上、全員が全員希望通りの病院に就職できるとは限りません。おおよそ10%程度は毎年マッチしない医学生が出てきます。しかし、慌てる必要はありません。そのために「二次募集」があり、多くの病院が追加で募集を提出してきます。この二次募集でその時点での希望順位に合わせてまた自分自身に合う病院を探すということになります。ただし、この二次募集は最初の募集とは違い、先着順でマッチングが決まっていきます。そのため、この二次募集での就職対策としてはできる限り早く確保しておく必要があります。
このように、最初のマッチングでは自分自身としっかり向き合って自分の人生全体を深く設計した上で、じっくりと対策をする必要があります。逆に二次募集での登録が必要になった場合はスピード重視で動いていきましょう。
さらに詳しくマッチング対策について知識を深める場合は、医学生定番の下記2冊で研究しておきましょう。
マッチング対策として、まずは自分自身の現状で考える将来設計を固めなければなりません。本当に自分が医師として将来どのようになりたいのか、どのようなキャリアを積みたいのか、あるいはどのような種類の社会貢献をしていきたいのかといった考えを固めておく必要があります。これが曖昧になってしまうとマッチングの希望順位をどのように決定するかのみならず、どの臨床研修病院を希望するとしても、小論文対策や面接対策を進めることができなくなってしまいます。自分自身の「軸」をしっかりと固めることによって、このマッチングから病院就職試験までスムーズに進むようにしていきましょう。
つまり、マッチング対策のスタートとして自己分析が必要だということになります。文系的で精神論のような、はたまた哲学的なもののように感じられて気が乗らないところかもしれませんが、あくまでもこの自己分析は、現時点での自分の意思を具現化して落とし込んでいくだけのことです。例えば、単純に「医師として人助けをしたい」という大きなテーマから、「大学病院で専門的な研究を行い、高度治療を発展させて社会貢献したい」なのか「病院不足の離島で安心できる社会づくりの一員として社会貢献したい」なのかといったような方向性をより具体的に落とし込んでいく必要があります。そのことによって、マッチング対策の希望病院も大きく変わってきますし、この後の小論文の書き方、面接での答え方も大きく変わってくるからです。
そこからさらに具体的な志向として、臨床研修病院を大学病院なのか市中病院なのか、またその中でも内科・外科・総合、あるいは救急なのかといったところでも切り口が多く存在します。自分自身が最初に「お医者さんになりたい」という気持ちを持った時から、今医師として活躍しようとしている時までを振り返って、医師としての自分らしさを明確にしていきましょう。
そのような思考の中で、複数の病院に見学予約をし、そこで研修環境の様子、医療従事者や患者の雰囲気、病院での研修教育体制、また出身大学の傾向等を感じ取って希望順位決定の要素としていきましょう。
そのように、徐々に自分自身の中で具体的に意思を落とし込んでいくことによって、臨床研修病院の希望順位を決め、小論文・面接の対策を固めていくようにしていきましょう。
(1)筆記試験
筆記試験では医師国家試験レベルの臨床問題と一般常識の問題が出てきます。ただ、それは医師国家試験に向けた普段からの勉強を中心に、いわば普段通りに勉強をするというものですから、特別な対策が必要なわけではありません。ただし、病院によっては非常に難易度の高い問題が出されることもありますから、特定の病院を目指す場合はその出題傾向をよく研究しておく必要があります。
(2)小論文
小論文は、特にこれまでに一生懸命に医学の勉強に集中されてきた医学生にとって、非常に文系的で厄介な科目だというイメージがあるかもしれません。ただ、実際には小論文は「国語」というよりも「数学」に近いもので、国語が苦手な方こそ立派な小論文を書けるようになるものです。また、少し公式とそこに当てはめていくコツのようなものが見えてくると一気に「書ける」状態になってくるものですから、理系バリバリの医学生だからこそ、自信を持って対策を進めてまいりましょう。特にここでは文系科目として苦手意識を持ってしまい、小論文対策から逃げる医学生と大きな差が出るものですから、ぜひ万全の対策を進めるようにしましょう。ここで合否が分かれると言っても過言ではありません。
(3)面接
面接においては、知識教養ではなく医療人としての「人間性」が検査されます。中でも特に医師として現場でのチーム医療における協調性は大きなポイントだと言えるでしょう。人間の根本的なところが検査される以上、そこでつまずいてしまうと一気に合格圏から脱落していく危険な試験種類だとも言えますから、細心の注意が必要です。特に面接試験開始から終了までのみならず、その施設に入った時点から施設を出ていく時点まで、例えばドアを開ける際のマナーなど、礼儀も含めた態度も注意しておきましょう。ただ、逆に言えば人間性さえしっかりとしていれば、余計なコミュニケーションテクニック等は不要です。むしろ、飾らないまっすぐな人間性をアピールできる方が有効です。その点を勘違いしないように、人間性を素直に出すようにしましょう。
小論文対策、面接対策でお世話になりました。ご指導のおかげさまで、第1志望のけいゆう病院にご縁を頂くことができました。先生の添削があったおかげで自信を持って就職活動ができました。本当にありがとうございました。
これまでマッチング対策のスタートから合格まで大変お世話になりました。本来5年の段階からそれなりに準備をしておかなければならないところ、かなり直前まで何もできておらず、急にご相談させていただいたのがきっかけでした。
そこからマッチング対策として自己分析を行い始めました。正直なところメンタルのことでわざわざ対策をしていくというのもあまり納得ができていたわけではないのですが、先生とお話をさせていただくうちに、その重要性に気づくことができました。今思えば、最初の自己分析がなければ、小論文もちゃんと書けなかったでしょうし、面接でもブレブレの回答になっていたような気がします。あまり何も考えずにただただ勉強をしてきただけだったかな(自己分析でも気づきましたが)という中高大でしたが、一度立ち止まって冷静に人生を考える機会になったことは、小論文対策・面接対策以上に大切で、まさにそれは先生のおかげだなと心から感謝しています。
特に計画性のない私にとって、夜中に急に連絡をさせていただいた時にも素早く返事をくださり、対策が後手に回って急いでいる時も、お忙しい中にもかかわらず、迅速に添削してくださったことは、非常に助かりましたし、たくさんの勇気をいただきました。私も先生のように痒い所に手が届く人助けができる医師になりたいと思います。
マッチング対策をぼんやりと知った後輩の皆さんも、ぜひ先生との会話で人生を切り開いてください。先生ありがとうございました。
病院の転職対策としてお世話になりました。なかなか普段の忙しさにかまけて対策ができていなかったのですが、夜に提出させていただくと翌朝には返却されており、仕事と両立することができました。また、ちょっとした質問にもすぐに回答をくださり、なかなかじっくりと集中して対策ができない中でもなんとかうまくスケジュールをはめ込むことができました。特にタスクが多い医師にとって、その時にすぐに対応してくださるというのは何よりも助かった気がします。ありがとうございました。

ここまでで、医師の病院就職・転職試験対策の特殊性について学んできました。受験の全体像が見えてきた今だからこそ、ここから具体的に自己分析や希望病院の見方、小論文や面接対策の考え方、深め方を学習していく必要があります。特に合否を左右する大きな要素である小論文や志望先に提出する書類作成、面接対策はまとめて理解し作業を進めていく必要がありますから、これからスピーディかつ正確に仕上げていくようにしましょう。
ここから講座案内で具体的な添削指導講座をご確認ください。すべてのコースは当然ながら医師の病院就職・転職試験対策、マッチング対策に特化したコースとなっています。1人1人の受講生の状況に合わせた形での「基礎」であり「応用実践」でありといった設定になっておりますので、安心してご受講ください。