保健師は、地域や職場、学校などで人々の健康を支える専門職。病気の予防や健康増進を目的に、健康相談や指導、母子保健・高齢者支援、感染症対策などを行います。勤務先は自治体の保健センターや保健所、企業の健康管理部門、学校など多岐にわたり、地域全体の健康を守る重要な役割を担っています。
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保健師になるには
保健師になるためには、看護師国家試験の合格者が取得できる「看護師資格」と保健師国家試験の合格者が取得できる「保健師資格」の2つの国家資格が必要です。
看護師免許を持っていない場合は、保健師養成課程のある大学や4年制の専門学校に進学し、看護師の国家試験を受験すると同時に保健師の国家試験を同年受験するのが最短のルートとなります。
看護師免許を持っている方が保健師になるには、新たに保健師免許を取得しなければいけません。
どのような方法で保健師を目指すのかは人それぞれで、進学先や、どのようなキャリア形成を希望するのかにより異なります。実際に保健師として働き始めた後も、行政保健師や産業保健師など多彩なキャリアパスが存在しています。
(1) 行政保健師
行政保健師とは、公務員として保健所や保健センターなどの行政が管轄する機関で公務員として勤務する保健師のこと。保健所に勤める行政保健師は各都道府県の公務員、保健センターなどに勤める行政保健師はその市町村の公務員になります。
保健師として働く人の約70%がこの行政保健師となっており、そのうち都道府県の行政保健師が約15%、市町村の行政保健師が約55%となっているようです。保健師免許を取得し、保健センターや保健所で正職員として働きたい方は、公務員試験の受験が必要です。
なお行政保健師の小論文対策については 行政保健師のページ でお話ししています。ご興味のある方はぜひご覧ください。
(2) 産業保健師
産業保健師とは、民間企業や団体で働く保健師のこと。産業看護師などとともに「産業看護職」の1つに位置づけられており、企業で働く従業員の健康維持・改善を目的に産業医や企業側と連携・協力しながら、従業員の健康面を心身ともにサポートしていく役割を担っています。
産業保健師の募集を行っている企業の多くは大企業であることから、安定した休暇の取得、福利厚生、収入が得られるのも人気の理由の1つと言えるでしょう。
なお産業保健師の小論文対策については 産業保健師のページ でお話ししています。ご興味のある方はぜひご覧ください。
(3) 学校保健師
学校保健師とは、専門学校、大学、一部の中学校や高校などの教育施設で常駐して働く保健師です。主な仕事は生徒や職員のケガなどの応急処置、健康維持や促進、生徒や学生からの相談に応じることもあります。
「保健室の先生=養護教諭」と似たものもありますが、養護教諭は看護師免許や保健師免許ではなく、養護教諭一種免許もしくは二種免許を取得した人がなることのできる職業です。また予防医療を行う保健師とは、専門分野が異なります。
(4) 病院保健師
病院保健師とは、病院やクリニック、診療所などで働く保健師です。健康診断、予防接種のサポート、患者さんの生活指導、病院内で働くスタッフの健康管理など多岐にわたる業務を担っています。
また患者さんの自宅を訪問し健康指導など行政保健師のような業務を行うこともあり、通常の看護師の仕事と兼務する場合もあります。
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保健師に向いている性格、適性、能力
(1) 共感力がある
保健師は地域の住民や患者と関わる機会が多く、相手の話を丁寧に聞きながら信頼関係を築くことが求められます。また、健康に関する悩みを抱える人に寄り添い、コミュニケーションをとり、共感しながら適切なサポートを提供する姿勢が大切です。
(2) 柔軟性があり問題にも積極的に関われる
多職種と連携しながら地域全体の健康を支える役割を担うため、状況に応じて臨機応変に対応する力が必要です。さらに、地域の健康課題を分析し、どのような対策を取るべきかを考え、実行に移す問題解決能力も求められます。
(3) 教育・指導のスキルがある
「教育・指導のスキル」 も重要な資質の1つです。保健師は健康相談や講座を通じて、住民にわかりやすく指導を行います。そのため、知識を適切に伝える力や、人前で話すプレゼンテーション能力が必要です。加えて、病気の治療ではなく予防に重点を置く仕事であるため、公衆衛生や予防医療に興味を持ち、積極的に情報を発信できる人が向いています。
(4) 強い責任感がある
保健師は地域の健康を守るという大きな使命を担っているため、高い倫理観と責任感が不可欠です。また、健康支援プロジェクトを計画・運営する機会も多く、全体を見渡しながらスムーズに進めるマネジメント能力も求められます。
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保健師の試験内容
保健師になるためには、さまざまな試験をクリアする必要があります。まず、高校卒業後の進学時に大学・短大・専門学校の入試を受けることが最初の関門です。特に看護系学部では小論文を課す学校が多く、選抜方式によっては配点が高いため、小論文対策が重要になります。
養成課程を修了すると、看護師国家試験と保健師国家試験の2つの試験が待っています。どちらの合格率も高めではありますが、それは養成課程で十分な知識を身につけた結果であり、試験自体が簡単というわけではありません。最後まで気を抜かずに学習を続けることが求められます。
国家資格を取得した後は、多くの場合自治体や企業、保健所などの採用試験を受けます。この際、履歴書や志望理由書の作成、面接対策に加えて小論文対策も重要です。特に小論文は、面接と並んで多くの自治体で採用試験の一部として実施されているため、しっかりと準備する必要があります。
また、小論文を書く際には「作文」との違いを理解することが大切。作文は自由に体験を述べるものですが、小論文は論理的思考力が求められ、課題に対して明確な主張と根拠を示す必要があります。保健師としてどのような責任を担い、どのように地域や組織の健康を支えていきたいのかを論理的に伝えられるよう、日頃から考えを整理し、文章で表現する練習をしておくことが鍵となるでしょう。
看護医療の背景知識や社会問題等の課題から、自分を成長させた経験などの自分に関する課題、そして就職後はどのような保健師として働きたいのかなど志望理由書と捉えられる課題まで、出題されるテーマは就職先により様々です。どのような課題を課されたとしても、対応できる力を身につけておきましょう。
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【看護医療ネタ総まとめ】サンプル



この「看護医療ネタ総まとめ」で看護医療系の受験対策として専門知識をしっかり勉強し、その知識をもとに小論文を書いていきましょう。保健師試験に対する必ず押さえておかなければならない基礎知識について万全の準備・対策をしておきましょう。
なお現在、この書籍は小論文添削指導講座にお申し込みの方に限り、会員価格980円(通常価格1,980円)で販売いたしております。
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次のステップ
ここまでで、保健師になるまでの受験について、その特殊性について確認してきました。受験の全体像が見えてきた今だからこそ、ここからさらに具体的に小論文の考え方、書き方、深め方を学習していく必要があります。特に小論文という試験科目や志望先に提出する書類作成、そして面接試験対策は一気にまとめて理解し作業を進めていく必要がありますから、これから一気に仕上げていくようにしましょう。
そのための次のステップとして、小論文.comの考え方で、より具体的な試験対策を計画していきましょう。
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