最短距離で攻略 小論文の対策にはコツがあります。その方法をお教えします。添削指導により「論理力を徹底的に鍛える」ことによって、より少ない時間で飛躍的に得点力を伸ばすことが可能です。

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初めての小論文もくじ

1. 小論文対策なんて必要なの?

 よく受験生の間では、「小論文対策なんてしなくても日本語が書ければ受かるよ」とか、「ただでさえ英語や数学の勉強で手一杯なのに小論文に費やす時間なんかないよ」といった声を聞きます。私は正直、このような話を聞くと「なんてもったいないんだ!」と思います。

 確かに英語や数学といった主要科目がまったく合格ラインに達していないのであれば、優先順位としてはそちらを優先すべきでしょう。

 しかし、主要科目がそこそこのレベルにあり、まったく小論文対策をしてないのであれば小論文の勉強をすべきであるといえます。

 というのも、大学入試の3大主要科目である英語・国語・数学はすべて「論理」を基盤とする科目です。

 そこで、適切な方法で小論文の勉強し、「論理」を学ぶことによって主要3科目での得点アップも望むことができるのです。

 しかも、実は、小論文はいくつかのポイントをおさえるだけでより少ない時間で大きく得点力が身につきます。

 つまり、一言で言うと『小論文はおいしい』のです!

2. 小論文と作文の違い

 一般的に学校で小論文を学習しないために起こる最大の誤解は、小論文と作文をほぼ同じものとして捉えられてしまっているということです。

 作文とは、あるテーマに関して自分や自分の周りで起こったことを自由に語るもので、言いたいことを自由気ままに書き並べるものとでも言えるでしょう。

 しかし、それに対して小論文とは、ある事柄に関して論理を使って自分の意見が正しいということを読者に納得させ証明していくもので、自分の主張を論理で説明するものとでも言えるでしょう。

 読み手を納得させ、証明していくには作文のように自由気ままに語るわけにはいきません。

 「論理」を用いて読み手を納得させていく必要があるのです。この「論理」がいかに大切なことかということについては後述していきます。 まずは小論文と作文が大きく違うということを頭に置いておきましょう。

3. 論理とは?

 論理とは「議論や思考を進める道筋・論法」のことです。

 例えば、子供が親に新しいパソコンをねだるとします。ただただ「欲しい欲しい」とねだり続けることで買ってもらえるというのはなかなか難しいでしょう。

 しかし、その新しいパソコンを買った場合と今の古いパソコンを使った場合とを対比して、新しいパソコンがいかに優秀で経済的・内容的にどれだけたくさんのメリットがあり、今の古いパソコンが新しいパソコンと比べてどれだけ劣っていてデメリットが多いのかを順を追って説明したならば、前者より新しいパソコンを買ってもらえる確率が遥かに上がるといえるでしょう。

 また、自分がどれだけ新しいパソコンを必要としているのか、新しいパソコンを購入することでどれだけ自分の勉強や研究に有効であるのか、などを説明することでさらにその確率は上がることでしょう。

  つまり、自分の意見、主張があり、それを聞き手に理解してもらいたい時、自分の主張と反対の主張とを対比させたり論拠を並べたりすることによって、いかに自分の主張が優れていて正しいのかを証明していくことで、説得力ある説明ができるというわけです。

 したがって、小論文においても、小論文はあくまで「論文」ですので、読み手を説得していくためにこのような「論理」を使って自分の主張を説明していく必要があるのです。

 いかにわかりやすく、いかに相手に納得してもらえるかということが大切だといえます。

 つまり、結論の部分よりもむしろその結論に至るまでの過程をいかに表現するのかが重要だといえるのです。

4. 論理を表現する技術

 論理展開というのはどのようなものなのでしょうか。

 例えば以下のような x²-5x+6=0 という方程式を解くとします。
解答
 確かにこの答えは正しいですし、真実ではあります。

 しかし、方程式をそれまでにたくさん解いて、この答えを暗記してしまっているような人にとっては当たり前の事実かもしれませんが、一般的には、急に x=2,3 と言われても何がなんだかわかりません。これは論理的に飛躍してしまっているからです。

 つまり、なぜ x=2,3という結論に至るのかを順に説明していかなければなりません。それが論理というものなのです。その論理はきっちりと解答用紙に表現する必要があるのです。
 したがって、正しい解答としては、
解答
とすべきだと言えます。この途中の2つの式というのが、論理の展開です。

 すなわち、無理のない正しい論理展開というのは、論理的飛躍がないということなのです。

 小論文試験では、読み手というのは専門家であることが多いはずですから、前者の解答用紙のような答え方でも読み手はもちろん理解できるはずです。

 しかし、小論文試験というのは、どのように論理展開を表現できるのかが大切なのですから、前者のように解答すると、「論理的に飛躍している=論理というものがわかっていない」と試験官に誤解されて得点を失ってしまうかもしれません。

 したがって、後者のようにしつこすぎるぐらいに論理を展開していった方がいいでしょう。
 ただし、問題によっては文字制限があったりしますから、文字制限などがある場合には、例でいう「x-2=0,x-3=0」の部分をはずすというように、論理の飛躍が極力ないような工夫をする必要があります。

 つまり、極端にいえば、主張部分が一般的には好ましくないと思われるような内容であったとしても、その結論に至るまでの論理展開がしっかりしていれば、小論文としては満点というわけです。

 例えば「戦争は必要かどうかについて論じなさい」という課題が出題されたとします。もちろんみなさんは「戦争はよくないことである。」という答えが当たり前であって、その結論に向けてどのように論理展開しようかと考えるでしょう。戦争は多くの尊い命を犠牲にする、戦争をやっても何の解決にもならない、というような様々な論拠や例示、対比などを使って論理展開していくでしょう。

 しかし、別に「戦争大賛成」という常識外れと一般に思われるような主張であったとしても、戦争をすることで戦争をしなかった場合の死者数よりも少ない死者数で抑えることができる、悪を根絶してその地に平和をもたらすためには戦争をした方がよい、などというように戦争賛成という結論に至るまでの論理を展開していければ、結論が一般的には非常識とも思われるようなものであったとしても小論文の試験ではなんら問題はないわけです。

 つまり、例え主張部分が一般的に好ましくない事であっても、論理展開がしっかりしていれば小論文としては問題がないということなのです。

 自分の主張、あるいは自分が書きやすい主張をもとに、読み手に納得してもらえるようなしっかりした論理展開をすることが最も大切だということを念頭において文章を書いていくようにしましょう。

5. 小論文における段落構成

 このように論理を展開していくには次のような段落構成が望ましいといえるでしょう。

<第1段落> 仮説(自分の主張)の提示
 ⇒自分の主張をシンプルに書く

<第2段落> 論理展開
 ⇒対比や例示など、論理を使って読み手を納得させる文章を書く

<第3段落> 結論
 ⇒第2段落の論理展開をもとにした自分の主張をまとめる
 (第1段落と同じ内容になるが、文自体は第1段落とは別のものにする)

 この枠の中で自分の知識を総動員して論理を展開していけば、説得力のある素晴らしい論文が書けるはずです。

6. 小論文の細かい技術

 これまで述べてきたように、小論文を書いていれば、おのずと試験では高得点を獲得することが出来るはずですが、試験官もやはり人間ですので、汚い字で書いたり読みにくい文章にすると、どれだけ論理展開がしっかりしていてもついつい減点してしまいがちになってしまいます。

 そこで、無駄な失点をする可能性を排除するためにも、読み手にとって読みやすくなるような文章を書く細かい技術について少し考えていきましょう。

(1) まずは出来る限り読みやすい字で書く必要があります。これは決してきれいな字ということではありません。 字が汚い人はそれだけでどうしようもないというわけではありません。きれいな字と読みやすい字は別のものなのです。

(2) 次に、語尾表現についてですが、基本的に、「だ、である」の表現か、「です・ます」の表現か、どちらかに統一する必要があります。小論文の場合「です・ます」の表現は、一方では丁寧で柔らかい印象を与えますが、他方ではまどろっこしくしつこい感じがしてしまいます。 論理展開を重要視する小論文においては、このようなまどろっこしい表現は好ましくないといえます。 したがって、小論文を書く上では「だ・である」の表現に統一するのが望ましいといえるでしょう。ただ、この表現を用いたとき、「だ」や「である」を使いすぎると少し高飛車な印象を読み手に与えてしまいがちなので注意が必要です。 自分の主張など、強く述べるときは必ず、「だ」「である」という表現が必要ですが、その他では使いすぎないように気をつけましょう。

(3) また、小論文において「思う」という表現をよく使われているのを見かけますが、この表現を使いすぎると弱い主張に見えるだけでなく、主張に対する無責任さを読み手に与えてしまいます。このようなあいまいな表現を使ってしまうとせっかくそれまで論理的に説明してきたことがすべて台無しになりかねないので、このような表現は極力使わない方がいいでしょう。

 このような語尾表現も、論理展開に必要な技術ですので、小論文を書く上でとても大切なことだといえます。

7. 実際に小論文を書く時に注意すること

 試験が始まるとすぐに文章を書き始める受験生がいますが、そのような受験生はたいてい不合格になっているといっても言い過ぎではないでしょう。

 なぜなら、このような人達は段落構成論理展開について何も考えずにいわば作文のように自由きままに文章を書き始めているからです。

 本来、小論文を書いていくときは、まず始めの5分から10分は段落構成論理展開について、頭の中でもしくは問題用紙の余白部分で考えていく必要があります。

 骨組みをしっかりさせた上で、制限時間や制限文字数の関係で、対比や例示の部分の量を減らしたり増やしたりすることを考えていくわけです。

 この5分から10分が合否を分ける勝負といってもいいでしょう。この時間を大切にしましょう。そして、制限時間の終了10分前位からは細かい漢字や送り仮名などの確認の時間に割り当てるようにしましょう。

 どれだけしっかりした論理展開をしていたとしても、漢字や送り仮名の間違いがある場合、試験官は減点せざるを得ません。自信のない漢字や送り仮名が出てきた場合、それと同じような意味を持つ別の言葉に代えて表現するようにして、くだらない減点をされないようにしましょう。

8. 普段の生活の中でやっておくべきこと

 しっかりした論理展開をしていくためには、対比や例示のような論理テクニックをしっかり使えなければなりません。このような論理テクニックを使うためには、自分の主張とは反対の主張や、自分の主張の論拠となるような分かりやすい例などを考えておく必要があります。

 つまり、新聞やテレビのニュースなどで、自分の主張に近いものだけでなく、様々な種類の知識を吸収しておかなければなりません。

 そのような普段の生活での意識が小論文をスムーズに書かせてくれる助けになるのです。それぞれのニュース等に対して自分の意見をしっかりと持ち、その論理を意識しながら生活するようにしましょう。そのように毎日を過ごしていると、自然に論理的思考力が身についてきて、試験の時にどのような課題が出題されても簡単に答えていくことができるようになります。

9. まとめ

① 小論文対策なんて必要なの?
大学入試の3大主要科目である英語・国語・数学はすべて「論理」基盤とする科目
  ↓
適切な方法で小論文の勉強し、論理を学ぶことによって主要三科目での得点アップも望むことができる
  ↓
小論文は「おいしい」科目

② 小論文と作文の違い
作文 = あるテーマに関して自分や自分の周りで起こったことを自由に語るもの
⇒ 言いたいことを自由気ままに書き並べるもの
小論文 = ある事柄に関して論理を使って自分の意見が正しいということを読者に納得させ証明していくもの
⇒ 自分の主張を論理で説明するもの

③ 論理とは?
論理 = 議論や思考を進める道筋・論法
⇒ 自分の主張と反対の主張とを対比させたり論拠を並べたりすることによって、
いかに自分の主張が優れていて正しいのかを証明していくことで、説得力ある
説明ができる
⇒ 結論に至るまでの過程をいかに表現するのかが重要

④ 論理を表現する技術
論理展開 = 論理的に飛躍がない展開
⇒ 結論に至るまでの過程を論理的に飛躍がないように展開

⑤ 小論文における段落構成
<第1段落> 仮説(自分の主張)の提示
⇒ 自分の主張をシンプルに書く

<第2段落> 論理展開
⇒ 対比や例示など、論理を使って読み手を納得させる文章を書く

<第3段落> 結論
⇒ 第2段落の論理展開をもとにした自分の主張をまとめる

⑥ 小論文の細かい技術
(1)読みやすい字で書く=ていねいな字 
(2)「だ、である」で表現
(3)「思う」という表現は極力使わない

⑦ 実際に小論文を書くときに注意すること
始めの5分から10分 
⇒ 段落構成論理展開について考える
⇒ 始めの5分から10分が合否の勝負

終了10分前 
⇒ 細かい漢字や送り仮名などの確認

⑧ 普段の生活の中でやっておくべきこと
新聞やテレビのニュースなどで、自分の主張に近いものだけでなく、様々な種類の知識を吸収して論理テクニックを使えるようにする。

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